藤村匡人さんのリート
念願のリートのコンサートをきたまち茶論でできました。
藤村匡人さんにはほんとうに感謝です。
苦労したのはコンサートの告知。秋になったらブラームスの歌曲を聴きたくなる人が必ずいるはず、と思ったのが甘かった。「ブラームスが聴きたくて」とおっしゃった方は、お向かいの元音大の先生だけでした。歌のコンサートの集客、みなさん一体どうやってるのだろうか。
しかもイベントが重なっていて音楽関係者はプロもアマチュアも予定がある。
頭を抱えていたところ、思いがけずいろんな方が聴いてくださいました。数寄屋大工の棟梁、美術の先生、俳人、お茶の先生、生徒さん、友達、身内。一日に2つのコンサートをはしごして聴いてくださったかたも。みなさんほんとうに熱心に聴いてくださってなんだかしあわせでした。
ブラームスは響きがドイツ的な藤村さんにだんだん寄せていってみました。リハをはじめたころはピアノの音が軽く響きが混ざらなかったのですが、本番では、「歌とピアノがうまく混ざっていた」と感想をいただけたので近づけたのだと思う。
山田耕筰はいろんな解釈があり深く研究している方もたくさんおられるのです。きたまち茶論の空間でどのように響くのかなあと素朴に思ったので、本番の空気に任せました。民藝を提唱した柳宗悦や奈良女子大学の記念館と同時代の人です。その時代精神が演奏しながら感じられたらいいなと思いました。
宗