今さらながらPTNAの課題曲がすぐれている話
「課題曲がええねん」と思う話
PTNAコンペティションの指導に携わって、もう20年ほどになります。最近しみじみ感じるのは――なんだかんだいって、PTNAの課題曲はやっぱりよく考えられている、ということです。
課題曲は毎年「4期」に分かれて提示されます。
- バロック
- クラシック
- ロマン
- 近現代
予選ではこの中から2曲、本選で2曲、そして全国大会まで進むと4曲を演奏することになります。
バロック期
A2級からF級まで一貫してポリフォニーまたは舞曲が出てきます。
幼児でも2声の音楽をしっかり「歌って」弾く必要があり、音楽の骨格を理解する良い訓練になります。メヌエットやガヴォットなどの舞曲もよく出されます。
どこまでいってもポリフォニーと舞曲は基本じゃないかな、自分も演奏しててその2つを外すと、あかん感じになります。
クラシック期
この時代は、アーティキュレーション(音の区切りやアクセント)をまるで言葉のようにつけることが求められます。
ただ譜面どおりに弾くのではなく、語るように演奏する力が養われます。テンポコントロールにも技術が必要です。和声感や構築性などあげればきりがないけど、やはりアーティキュレーションとテンポ感は徹底したいところ。
心地よいテンポはほんとにむずかしい。
ロマン期
ロマン派の課題曲にはエチュード(練習曲)が含まれます。いろいろ選択肢がある中で私はエチュードをなるべく弾いてもらいます。テクニックと表現が一体になって、はじめて音楽が聴こえる、ということが自分の身体を通してはっきりわかるから。
弾くだけでむずかしいので夏休みの課題にぴったり!!
近現代
そして近現代は、なんでもあり。
拍子感や調性感の崩れた曲、ユーモアのある曲、未知の音の並び…。
自由な発想で思い切って表現することが求められます。
お子さんの新たな一面が見えることも多いです。
ふだんのレッスンでこのあたりを勉強する時間がないので助かります。。。
こうして改めて見ると、PTNAの課題曲って本当に考え抜かれていると感じます。幼児から高校生まで一貫して同じ課題を勉強し、深めていけるのですから。4期を弾き分ける視点で練習することで、演奏者としてのバランスが育つ。何より演奏において客観性が鍛えられるように思います。クラシック音楽の演奏行為ではとっても大切なことです。
そんなことをレッスンしながら思いましたーーー
で、その先は専門性のある場所で勉強したらええんですよ。


